「同時同量」は発電の基本上記の通り、電力は貯めておけない。かといって、需要の方が上回ってしまうと停電につながりかねない。じゃあいつもちょっと多めに作っておけばいいんじゃない?それじゃあ電気を無駄
更新日:2020年5月18日
電力系統における同時同量
図1に示した電力システム(電力系統)において、電力は貯蔵が困難(貯蔵は可能であるが、実現可能性や経済性に困難が伴う)ため、一般家庭・商店や工場などの需要家に安定的に電力を供給するためには、電力の供給(発電量)と電力の需要(消費量)を適正に調整して、常に「需要と供給のバランス」をとる必要がある。これは「同時同量」といわれている。ここでは、従来の「実需同時同量」と新しい「計画値同時同量」の違いを見ながら解説する。
〔1〕実需同時同量とは
電力自由化市場で、電力系統を安定的に維持するためには、先に挙げたいろいろな事業者(一般送配電事業者や小売電気事業者など)がそれぞれの役割を果たすことが必要となる。
電力の自由化前は、旧一般電気事業者10社の場合は、電力の供給エリア全体の需要量と供給量を瞬時瞬時(時々刻々)で一致させ(瞬時瞬時の同時同量)て、系統を維持してきた。
具体的には、一般電気事業者(旧10電力会社)の中央給電指令所注3などで行われてきた。
これに対して、一般電気事業者10社と比較して、扱う電力量が少ない小売電気事業者は、連続的に瞬時瞬時の同時同量の電力供給を達成することが技術的に困難なため、「30分間に消費される電力量」と「30分間に発電する電力量」を一致させることを基本とするルールで運用されてきた。これは「30分実需同時同量」と呼ばれてきた。
〔2〕従来の実需同時同量から計画値同時同量へ変更
以上のような同時同量に関する制度は、2016年4月からスタートした電力小売全面自由化以降、従来の「実需同時同量」から「計画値同時同量」へと変更となった(図2)。これについて、図3を見ながら説明しよう。
図2 小売全面自由化前後の同時同量ルール 出所 第8回制度設計WG 資料5-3インバランス制度に係る詳細制度設計についてより抜粋し、編集部で一部修正して作成


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